ばね指(弾発指)

症状と原因

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指は腱によって曲げ伸ばしをすることが出来ます。屈筋腱には、腱の浮き上がりを押さえる靱帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)というトンネルがあります。



屈筋腱と靱帯性腱鞘の間で炎症が起こると、指の付け根に痛み、腫れ、熱感が生じます。これを腱鞘炎と呼び、進行するとばね現象が生じます。これがばね指です。

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更年期の女性に起こることが多く、妊娠時、産後に生じることもあります。
糖尿病、透析患者にも発生し、母指、中指、環指に多くみられます。

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病態

指の使いすぎにより腱鞘が肥厚したり腱が肥大し、通過障害を起こすため一層症状が強くなります。

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治療

①保存療法

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  • (1)局所の安静で刺激を少なくしましょう。装具を当てて固定することがあります。
  • (2)腱鞘内に局麻剤入りステロイド注射をして、症状を押さえます。



②手術療法:保存療法で治らないときや指が曲がったまま伸びないときなどに行います。
切離するのは腱鞘の一部だけです。小さな傷で済みます。

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MBL02EKA
2011年11月作 成
2013年2月第3刷